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スティーブ・ジョブズ伝説のスタンフォードスピーチ解説 その3 死について

スティーブ・ジョブズがアメリカの名門、スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは、今でも全世界で繰り返し視聴されている伝説的なものである。
3回のシリーズに分けてその内容をお伝えしているが、今回は最終回にあたるその3である。テーマは、「死」についてである。

人生最後の日だと思って毎日生きれば、いつか現実になる

ジョブズが17歳のころ、ある警句を目にすることになった。それは、「人生最後の日だと思って毎日生きれば、いつ現実になる」というものだった。
そのフレーズを見てからというもの、ジョブズは毎朝鏡を見る度に自分自身に問いかけた。
「今日が人生最後の日だとしたら、私はこれからやろうとしていることを、やりたいと思うだろうか」と。
もし、その答えが何日もの間「No」だとしたら、何かを変える必要あることをジョブズは悟るのだった。

ある日、ジョブズにすい臓がんが見つかった

ある日、ジョブズが検査を受けるとすい臓がんが見つかった。すい臓がんはとても進行が早いがんで、ジョブズの身体で発見されたとき、すでに相当進行していた。
医師はジョブズに、余命を伝え、家族に伝えるべきことを伝えるように話したという。
その後、ジョブズのすい臓がんは手術によって治療が可能なタイプであることがわかり、ジョブズは一命をとりとめた。

手術は成功したが、死を間近に感じてジョブズが思ったこと

手術は無事成功して、ジョブズは生きながらえたが、ジョブズは死を間近に感じてこう思った。「死」とは、役に立つが、とても観念的な概念である、と。
人はみな天国に行きたいと思うが、死んでそこにいきたいと思う人はいない。このことから、ジョブズは、死を自分の頭から追い払うべく、自分自身に従うことを聴衆にすすめる。

ドグマにとらわれず、自分が信じるものに従って生きよ

人生の時間は限られている。他人の考えに従っていきていると、自分の人生を生きることができないとジョブズは伝えている。
自分が信じるものに従っていきる勇気を持てと聴衆を鼓舞している。他者が信じるように働きかけるドグマの罠にはまらず、自分の信じるものに従うのだ、と。信じるものは、何でも良いともジョブズはいう。ガッツ、運命、カルマ、何でもよいのだと。

自分自身、そして卒業生へ ステイハングリー、ステイフーリッシュ

ジョブズが若かりしころ、ホール・アース・カタログという出版物が世に出された。今で言うグーグルの書籍版のようなもので、世界中の様々なものを伝えてくれる書籍であった。
その最終回に掲載された写真は、朝の透き通った空気の田舎道であった。冒険好きの性格の人なら、思わずヒッチハイクしたくなるような写真である。
その写真の下には、「ステイハングリー・ステイフーリッシュ」の文字があった。
そのフレーズは、ジョブズが自らに語りかけ続けていくものとなったのであった。そして、スピーチをしているジョブズは、聴衆の学生たちに向かって語りかける。
「ステイハングリー、ステイフーリッシュ」と。それが、ジョブズのはなむけの言葉である。

まとめ

ジョブズの死後、10年が経つ現在でも、世界中で視聴されるほど、伝説的なものになっているスタンフォード大学での卒業式スピーチ。その中で、ジョブズは死について語っている。
ジョブズ自らのすい臓がんで手術を受けた経験から、死とは純粋に観念的な概念であると述べている。死を避けられた人間はいないのだから、限られた時間をしっかりと生きよ、と聴衆に喝破する。ガッツや運命、カルマ、なんでもよいから自分の信じるものに従う勇気を持てと述べている。
ジョブズの死後、ジョブズのフレーズとして印象付けられているフレーズが、はなむけの言葉とされている。
「ステイハングリー、ステイフーリッシュ」。